ゲストワークショップ4(池田洋介)

個々の技術より全体としてどう見せるかを考えよう。技術も大切だが全体的に雰囲気を醸し出すことが必要。歩き方の技術というものはあるが、実は単に足踏みしてるだけでも、背景が流れているように周りを見渡したり、挨拶をしていれば歩いているように見える。上を向いて足踏みすれば坂道を登っているように見えるし、下を向いていれば降りているように見える。

・歩き方の種類
プロファイルウォーク
足が前に出る。横からのみ見せる。場面転換などに使う。
プレッシャーウォーク
足が後ろに出る。どの方向からでも見せることができる。

・歩き方の基本
腰の位置を変えない。片足をつま先立てしても腰の位置が動かないこと。片足をつま先立てたとき、そのつま先に体重を載せて地面につけている足をわずかに浮かす。普通の歩き方とは逆の体重移動となる。そしてつま先立てた足を下ろすと同時に浮かした足を後ろに引く。つま先立てる足を以前と同じ場所におけばその場で歩くように見えるしつま先立てる足を少し後ろの場所におけば、前に歩いているように見えながら後ろに移動することができる。後ろに引いている足はどちらの方向へも引くことができる。斜めに引けばその場で方向転換できる。

・壁に触る
まずそこに壁があると思い込め。視点は目の前、壁が透けて見えれば遠くを見ていて良いが、透けてない壁であれば視点はすぐ近くであること。物があるように見えるためには固定点を作るのがポイント。ふわっと触る、のではなくクリックを行う。同時に両手を壁から離さない。その瞬間に壁が消える。マイムで力を加える表現をすると壁に質感が出る。

ロープを引っ張る
棒を持つマイムの時には親指と人差し指で輪を作って太さを出すが、ロープを引っ張る場合には輪を作らない。それはロープの太さを表現する必要がない、客に意識させなくてもよい、からである。ロープを実際に引っ張ってどこの筋肉に力がはいるか意識しておく、そしてロープがないところで同じ力を入れる。